の仲であろう?うす
の仲であろう?うすーい別れなんざ、らしくない。うむ。やはりここは、濃厚すぎるくらいの別れ方でなくばな」
いまのすべてに突っ込みたい。だが、いくら関西人でも限界がある。
まだまだ修行が足りない・・・。
そんなツッコミ役の敗北感以上に、戦慄が背を駆けた。おそらく、提案した当人以外は、背筋に冷たいものがはしったはず。
自分も含め、原田が提示した選択肢について思案する。そのとき、双子と相棒が、おれのうしろをみていることに気がついた。
「なにをやってやがる?」
うしろから怒鳴られ、思わず飛び上がりそうになった。
「土方さん」
「副長」
月明かりの下、さっそうとあらわれしは、同步放射化學治療 歴史上でもトップクラスのイケメンである。
厳密には、イケメンだけではない。大小三名の付き人がいる。
「兼定」
ちっちゃいほうの付き人の市村と田村が、相棒に抱きつく。
「なんだか、エロイ雰囲気だなぁ。ねぇ、副長?」
そして、現代っ子野村の、謎解釈。
これのどこがエロイっていうんだ、野村?
問われた副長は眉間に皺をよせ、それについてはスルーする。おれたちを一通り睨みつけ、を推測している。
もっとも、灯火はなくとも月光の下、だれもが泣き腫らしたである。推測するまでもないだろう。
「餓鬼どもが、おまえらに挨拶してねぇって騒ぐからよ」
しばしの沈黙ののち、副長がを永倉と原田に向け、そうきりだす。「それから、おまえらのかえりがおそすぎるってんで、一緒にいっちまったんじゃねぇかって大騒ぎするからよ」
そして、斎藤と俊冬と俊春と相棒へを向ける。
「ちょっ・・・、副長、忘れてらっしゃいませんか?」
体をくねらせ、掌をふりふり、存在感をアピールする。
「キモイやつだな、主計」
現代っ子野村が、ソッコーでディスってくる。
「ああ・・・」
いたのか、おまえ?的な副長の態度。
「さあっ、はやいとこ挨拶しやがれ」
それから、子どもらをせかす。
わかってるんですよ、副長。子どもらをだしにしてるってことくらい。
永倉と原田とともに、おれたちまでいってしまうのではという不安がよぎったのであろうか?
「永倉先生、原田先生。また会えますよね」
「先生、またおごってください」
市村は永倉に、田村は原田に、それぞれ抱きつく。
子どもらは、子どもらなりに気をつかっているらしい。しめっぽくならぬよう、わざとあかるくすっとぼけた要求をつきつけている。
「ああ、ああ。かならずな。だが、金子は土方さんと主計もちだ。寿司でもふわふわ卵でも、みなで盛大に喰いにゆこう」
「あるいは、双子先生の握る寿司でもいいし、猟で仕留めた熊や猪の鍋でもな。みなで喰えば、なんでもうまい」
永倉、原田・・・。みなで、というところが泣かせてくれる。また、涙が浮かんでしまう。
市村と田村は、抱きついたままぐずっていたが、それぞれぎゅっと抱きしめられ、ようやくはなれる。
「あー、土方さん・・・」
「断る。拳を打ち合わせるのか握手か、せめてハグにしてくれ」
原田がを合わせ、口を開こうとした途端、副長はぴしゃりとさえぎる。
「このあとすぐ、おれの眼前でおまえが斬り殺されようと射殺されようと、おれはおまえと接吻なぞせぬ」
拒否りまくる副長。
「だったら、だれとだったらする?」
原田に問われ、しばしだまりこむ副長。
だれとだったら、キスしてもいいんだろう・・・。
シリアスなシーンのはずなのに、そんな下世話なことを考えこんでしまう。
「だれでもいいじゃねぇか。かような問題じゃないんだよ。ほらっ」
副長は、両腕をひろげる。
んん?フツーだったら、そこは「野郎とってところでいやなんだよ」とか、「なら兎も角」などと返すはず。それをなにゆえ、「だれでもいいじゃねぇか」と?ということは、キスしてもいい野郎がいるというわけか・・・。
「ちぇっ・・・。気になる別れ方だな」
原田はぶつくさ文句をいいつつも、副長とハグする。
いや、原田よ。そもそも、ずれまくっていないか?
「くそっ!左之、てめぇ、はなしやがれ」
原田の胸で、じたばたともがく副長。
うーむ。イケメン同士のハグというのは、どうもBLチックにみえてしまう。
「お、わるいわるい」そのあと、永倉とは握手とフィスト・バンプを、原田とは熱烈なハグを、それぞれやって別れを惜しんだ。
二人の背がみえなくなるまで、見送った。
新撰組の二大組長の背は、偉大で堂々としている。だが、寂しげであった。
双子が手配してくれた五兵衛新田の金子邸に、うつった。じょじょに仲間たちも戻ってき、その数を増やしてゆく。
移って一日、二日経った
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