「俺は俺や。ずっと高杉晋作じゃ。」

「俺は俺や。ずっと高杉晋作じゃ。」 三津の言葉に焚き付けられたのか高杉の声に少し力が戻った。 「はい,高杉さんは高杉さんです。猪突猛進で突っ走る所も,仲間想いな所も,強い意志と決断力がある所も。 ……誰にも見せたくない弱い部分を持ってる所も。全て引っ括めて高杉晋作です。」 高杉は無言で三津の言葉に耳を傾けた。真っ直ぐ見据える目にも力が戻っているのを見て,三津は口角を上げた。 「病に罹った自分が許せないですか?」 「そうやな,情けないしな。」 「どの辺が情けないんですか?」 「見ての通りじゃ。前みたいな生活が出来とらん。」 満足に外も出歩けてない。体が鈍って仕方ない。酒を飲めば怒られる。毎日が退屈だ。【你一定要知的植髮流程】解答植髮失敗風險高嗎?植髮痛嗎? - 段々と自分が弱っているのだけが分かる。 「熱で寝込んだ時も動けませんからねぇ。高杉さんが外に出ないのは,体調が優れないとは別に自分が病だと知られたくないからやないですか?」 「まぁ……。」 そうだと歯切れの悪い返事をした。それに自分の病を三津の言う風邪と同等の扱いの例えにされたのが腑に落ちない。 「好きに出歩いてもいいし,お酒も飲んでいいと思いますよ?余生好きに過ごすんでしょう?」 「おう,そのつもりや。」 「じゃあ何でそうしないんです?高杉さんいつも決めたら譲らないし一直線やないですか。」 何故そうしないか。 高杉は押し黙った。本当はそうしたいのに何故しないのか。 「せぇへんだけで出来ない事ないですよね?そうせぇへんのは……まだ死にたくないからですか?」 三津の問いかけに高杉は苦悶の表情を浮かべた。三津はなるべく高杉の神経を逆撫でしないよう,考えながら話を続けた。 「死ぬのが怖くないのは本心やと思います。ずっとその覚悟を持ってやって来はったんやろなって思います。 でも……まだ死にたくないから思うように動かれへんのですよね?」 「俺は……。」 「死にたくないと思う気持ちは誰しも持ってると思います。」 だけど高杉のような男が,死にたくないなんて弱音は絶対に認めないし口にしないと三津は思った。 「死ぬのが怖くないのに死にたくないなんておかしいやろ。」 三津の予想通り,矛盾してる。そんなの女々しくて俺らしくないと高杉は言う。 「おかしくないですよ。死にたくないは間違いなく本心で願望やと思いますよ? そう思って願ってるのは高杉さん自身やから,そこも認めてあげたらどうですか? これも自分なんやって堂々としてこそ高杉晋作やと私は思います。」 弱い自分も自分なのだから。「少しでも長く生きたいから,言われる通りお酒もやめて安静にしようとするのも高杉さんの意志ですし,そんなもの聞いてられるか!俺は俺らしく生きる!って決めるのも高杉さんです。 どっち選んでも正解なんですよ。高杉さんの人生です。高杉さんの出した答えが正解です。」 「俺の答え……。」 だからもう一度自分と向き合って本当はどうしたいのか,本心はどこにあるのか考えてみてくれと三津はそう言って口を閉ざした。 だが高杉はもう少し紐解く何かをと三津に話を求めた。 三津はそうですねぇと斜め上を見上げた。他に話せる事はあっただろうか。少し考えてから,“あぁ!”と声を上げた。 「一つ思い出話を。これは斎藤さんに言われた事なんですけどね。」 「斎藤?あぁ,壬生の旦那か。」 「その覚え方なんですね。」 三津はまぁいいやと笑って当時を思い出しながら,その時斎藤にかけられた言葉を話した。 「私がまだ新選組の女中しててまぁ色々とあった中で二人で話した時に,お前は中身が死んでるって言われたんです。 その時の私は新ちゃんの事が整理出来てなくて,心のどこかでいつ死んでもいいって思ってたんです。新ちゃんに会えるなら死んでもいいって。」

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